鍼灸師の視点で考える歪みとは?
骨盤の歪みが気になって…
私の鍼灸院には、痛みや身体の不調を訴える方が多く来ます。
・首が回らなくなって…
・腰がズシーッと重怠くて…
・突発性難聴と診断されて、耳鳴りと眩暈が…
・過敏性腸症候群と診断されて、下痢と便秘を繰り返します…
・起立性調節障害を患い、不登校ぎみで…
など、1日15‐20人の症例を振り返り同じ主訴であっても同じツボで同じように結果が出ることはまずありません。それくらい多くの方が当院に来られます。
その中でたまにあるのが『骨盤の歪み』・『肩の左右差』を治したいと言うものです。外見上の問題であり、このような場合の症状は 痛み < 凝り感・怠さであります。今回のblogではこの痛みではない、外見上の問題にフォーカスしていきます。
歪みの正体
歪みと聞き、頭の中でこのような連想も思い浮かんだ方も多いはずです。
『骨盤の歪み』→『骨盤矯正』
整体店を始め、整骨院でもこのような看板を掲げる所を見てきました。良いか悪いかは、そこへ行く患者さんの判断になりますが骨盤の歪んでいるから骨盤を矯正すればいい、これは合っているようで間違っているときもあります。
なぜなら骨盤に原因があるのならば骨盤を処置をすれば良いからであります。
(※擦り傷をした時に絆創膏を貼るイメージ)
ただ、私が伝えたいのは歪みを自覚してすぐに行動しましたか?と言うことであり多くの人は“ずっと前から”・“数か月前から”と一旦様子をみてから行動するパターンが多いからであります。時間経過と共に身体には様々な緊張が生まれその時に歪みを作ってしまいます。(※腰が痛いときには痛くないように庇うような体勢になります)
では、痛めた→すぐ処置すれば歪みは作られないのか?と考えてしまいますが身体には連動と言う仕組みがありこの生理的な働きを活かすかがポイントとなります。
例えば、転倒により臀部を打撲したとします。
湿布などを貼り、痛みの沈静化を待つパターンがほとんどであります。痛みが取れれば前述した絆創膏と同じ経過ですが私たちのところへ来られる方は、数日様子をみたけど痛みが引かず、靴下を履くときに痛みを感じるなど…
痛みがあり、〇〇の支障となっていると生活面での不安や心配をされてきます。
患部に対して湿布・痛み止めの薬を飲んでもイマイチ効果を感じないときは私は以下のように伝えています。
『打撲の後の痛みは、ぶつけた所ではなく身体を打ち付けたときにかばう動きや衝撃の痕跡として筋肉の緊張を引き起こしています。その緊張を緩めることで感じている痛みを緩和させることが可能であります』
臀部の場合、身体の中心に位置することから下はふくらはぎから上は背部・腰部の緊張を見極めていかないといけません。
すのさき鍼灸整骨院
副院長 洲崎 和広(すのさき かずひろ)
はり師・きゅう師、柔道整復師の国家資格を持っています。
その他、姿勢指導士・ケアマネジャーを取得。
『魔法をかけられたみたい』と言う患者さんの笑顔を活力に北海道室蘭市で活動。
趣味はワンランク上のホテルに泊まること